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久々に映画の試写を、一日で2本観ました。まずトッド・ヘインズ監督『アイム・ノット・ゼア』。既にあちこちで話題ですが、あのボブ・ディランの「伝記」を、なんと6人もの年齢も性別も人種も異なった俳優(クリスチャン・ベイル、ケイト・ブランシェット、マーカス・カール・フランクリン、リチャード・ギア、ヒース・レジャー、ベン・ウィショー)が演じるというユニークな映画です。僕はいつも予備知識ほとんどナシで見てしまうので全然わかってなかったのですが、とはいえ全員で「ディラン」という同一人物を演じているというわけではなくて、それどころか作品の中に(最初の但し書きと楽曲クレジットを除けば)「ボブ・ディラン」という名前は一度も出てきません。6人はそれぞれ別個の役名を担っていて、それらは別個の人生を表象しています。そして、これらがいわばモザイク状に「ボブ・ディランの人生」なるものを表象しようとしている、と言えばまあそうなのですが、ここにはそんな「有名ミュージシャンの一風変わった伝記映画」というものをはみ出した何かが有ると僕には思えました。それが何なのかは長くなる(し公開前な)のでここでは書けませんが、タイトル(元はもちろんディランの曲名ですが)といい映画のほぼラストで流れるナレーションの言葉といい、最近何となく考え続けていることにシンクロして非常に興味深かったです。それにしてもケイト・ブランシェットのなりきりぶりがスゴいです。 ![]() もう一本は『パラノイド・パーク』です。スケボー少年をふと襲った悲劇を描いた、例によって非常に短い(85分しかない)映画です。『エレファント』『ジェリー』『ラストデイズ』の三部作を踏まえて、ガス・ヴァン・サント監督が新たな次元に取り組んだ意欲作ということですが、僕としては前の三本と完全に繋がっていると思えました。もちろん原作の小説があって、主人公のモノローグが全編で流れるところなど、これまでと違う所は多々あるのですが、世界の酷薄さと人生の痛ましさ、そしてその酷薄で痛ましい「取るに足らなさ」を、映画が如何ように映し撮る(録る)のか、という真摯な問いかけという意味では連続しています(その点で試写室で貰ったプレスリリースのイントロダクションに書かれているテーマ説明には納得ゆかないものがありました)。 ところで、ここで特筆しておきたいのは、ガス・ヴァン・サントの映画はいつもサントラが秀逸ですが、今回なんと、HEADZから2枚のアルバムがリリースされているイーサン・ローズの曲が大々的にフィーチャーされています。昨年、イーサンがスモールセイルズの一員として来日した際、ライヴ後の打ち上げでガス・ヴァン・サント監督の映画に使用されるなんて大変光栄だと語っていたのですが(ちなみにこの時の雑談で面白いよとオススメされたのが『アイム・ノット・ゼア』でした)、実際観てみるまでは、これほど思い切り使われているとは予想もしていなかったので、非常に驚き、嬉しかったです。イーサンが監督と同じポートランド在住ということがあるのでしょうが、クリストファー・ドイルによる流麗で透明感溢れる映像に、繊細で優美な電子音響が見事にハマっています。イーサン/スモール・セイルズのファンの方々も必見です。 しかしガス・ヴァン・サントって音楽の趣味が変わってますよね。前にもブログでは書いたことがありますが、三部作では、ヒルデガルド・ヴェスターカンプが何度も使われていたし、今回もロベール・ノルマンデューとベルナール・パルメジャーニが流れます。ゴリゴリのミュージック・コンクレートですよ。プレスの監督インタビューではラジオで聴いたとか言ってますが、ポートランドにはエレクトロ・アコースティック専門の局でもあるんでしょうか。機会があったらガス・ヴァン・サントの映画と電子音響の交叉点について長めの論考を書いてみたいところですが、この国の映画ジャーナリズムには、そんな需要はなさそうです。 ![]()
by EX-PO
| 2008-02-14 14:09
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