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ルート1上映会 講演 2005.8.7 4時間15分の映画を今皆さんご覧になったと思うんですけれど、4時間15分って非常に長い時間ですので、それが終わって数分のうちに、まだ人の話を聞かないといけないのかみたいなそういった気持ちになっていらっしゃる方もおられると思いますが、ごく短くお話し少しできたらと思っております。 それで、今回この上映会の告知チラシ等をご覧になって僕がこの映画が終わった後お話をするという事で、え、なんで、みたいな感じの事を思った方も結構多かったと思うんですが、今でもそう思っている方もいらっしゃると思います。僕も結構不可解なままなんですが、映画の事のみ人前でお話しする機会というのはすごく久しぶりで、音楽をここ10年くらいは主に専門としてきましたんで、映画の上映の後にお話をするというのは、ほんとに久しぶりで、若干緊張してるんですけども。まぁこの映画についてという以前に、この映画を撮ったのは、ロバート・クレイマーという人なんですけど、最初に申し上げておきたいと思ってるんですけれども、僕はこのロバート・クレイマーという監督についてほとんどあんまり知りません。彼は1939年にアメリカのニューヨークで生まれて、99年になくなってるんですけども、僕、彼の映画をこの『ルート1』以外には、『ディーゼル』っていう1985年に撮られたこの映画とはほんとに全く違ったタイプのB級SFみたいな映画がありまして、その映画を観た事があるだけで、それ以外のクレイマーの映画というのは、僕は1本も観ていません。ご存知の方多いと思うんですが、山形国際ドキュメンタリー映画祭などでクレイマー監督は来日もされてますし、特集上映みたいなのも何度か行われていますし、特別な機会ですけれども、いくつかの代表作を、この会場のお客様の中にもご覧になった方多いかと思います。そういう意味でいいますと、僕は基本的にこの『ルート1』という作品のみで、まぁ『ディーゼル』をおくとするとですけれども、この『ルート1』という作品のみでのロバート・クレイマー像しかもっていません。ですので、ロバート・クレイマー監督の全体像というか、ロバート・クレイマー監督の世界みたいなそういうようなレベルのお話を期待されますとさぞやがっかりされるんじゃないかと思います。これはもう上映団体の方にも申し上げたんですけれども、まぁ何でもいいから話をしてみてください、みたいな事で、こうしてきてしまったわけです。 あの、僕はですね、この『ルート1』という映画を観たのはかなり昔の事になります。少なくとも10年以上前だったと思います。えっと、最初に観たときの感想というのは、あんまりはっきり覚えてないんですけれども、なんでこの映画の講演を僕に話がきたのかというのをちょっとだけ。すごくこう、トリビアルな理由というのがありまして。僕は過去にこの映画を確か2回くらい観た事があると思うんですが、2回目観たのもずいぶん昔の話で、記憶の中の像しかなかった訳ですけれども、この映画はご存知のように、かなり上映される機会が少なくてですね、ビデオにもなってない。ロバート・クレイマーの作品は『ディーゼル』だけビデオになってるんじゃないかと思うんですが、それ以外のものっていうのは、日本ではおろか、他の国でもなかなかソフトという形で見るのは非常に難しいですね。それで、『ルート1』を過去2回しか観てないにもかかわらず、DVDにできないかなという事を数年前から考えてまして、それであの、理由はいろいろあるんですけれども、僕は自分でやってる事務所でですね、CDとかDVDとかも出したりしてるんですが、そのうちの一環として、どこも出さないのであれば、『ルート1』をDVDにできないかなというような、別に現実的な予定とかですね、現実的な方法論っていうのは今のところはっきりある訳ではないんですけれども、それをある古い友人にちらほらいっていたところ、伝達されてですね、こちらの方に伝わって、そんなに好きなんだったら何かしゃべる事があるだろうっていう話だったようです。で、今のところはですね、そのDVDにできるできないという話はどうもそのロバート・クレイマー監督の作品に関しては権利関係というのがややこしい事になっているらしくてですね、全然現実的にどういう手を打てばそういうところまでたどり着けるのかわかってないんですけども、可能であれば、そういう方向を探りたいというのは今でも持っているんですね。それだけあの、インパクトというか、印象が強かった映画だっていう事ですけれども、それにしてもずいぶん長く観てなくてですね、今回この講演会の機会という事でほんとに久しぶりに観直したわけなんですけども、まぁ、見てみるまでは、どんな映画だったっけな、みたいな感じの事がずいぶんあったんですが、観直してみるとですね、結構覚えてるところがありまして、やはりかなり最初見たときの印象、よかった部分というのはやっぱり2度目観てもあぁこうだったこうだったいうふうに思った部分がいくつかありました。例えばですね、ドクが突然旅をやめるって言い出すときとか、最初観てもえっというふうに思ってですね、2回目観たときもえっというふうに思ったあと、そういえば、えって前も思ったなっていうふうに思い出した訳なんですが、あとまぁみなさん今記憶に新しいと思うんですけども、この映画非常にすばらしい美しいラストシーンを持ってまして、このラストシーンの画面というか、ラストのショットはですね、非常によく覚えていたという気がします。じゃぁですね、この映画のどこに自分がそんなふうにそれほど長い時を経て、誰も出さないんだったらDVDとか出せないかなと思うくらいのこだわりというかですね、魅力を感じ続けていたのかっていうことなんですねけども、それをまぁ確かめるっていう事も、今回まぁこういう形で上映会の機会にまぁ自分自身も見直すってことで、わかったらいいなっていうがあったんですが、これまた非常にですね、説明しにくい部分があるなぁと、改めて思ったんですね。この映画は、非常にやっぱり魅力的な作品だと思うんですけども、どこかこう謎めいた部分がありまして、4時間15分もありますから、いろんなシーンがあるわけなんですけども、なんかこう非常に引っかかってくるというか、気になるというかですね、謎な感じがどうも、はっきり解析できない感じ。非常に魅力的で非常に気になるんだけど、それがいったいなぜなのか、どういう事によって観るものをとらえるものになっているのか、うまくこう説明しがたいような感じがあると思ったんですね。でそれは、ある種明確でないんですけど、その明確でない感じ、明晰でない感じっていうのが、逆にこの映画に現代的にこう出でくる雰囲気で。はっきりした形で何かを訴えかけたり、何かと像を結んだりっていうことをしてないんですが、全体で4時間15分観終わると記憶の中のいろんな部分にこう起伏が残っていて、それがもうどうにも気になってしまって、というか、例えばこのあとですね、もう一回僕がしゃべった後で、もう一回上映しますといって、4時間15分もう一回観るとすると、もう一度せっかくの機会だから残ってみていく方もいらっしゃると思うんですけども、多分2回観るとまた印象が違う。それは多分長いという事じゃなくてそういうふうなかたちでに作ってあるという感じがするんですね。で、この謎な感じといいますか、どこか解析しにくい感じっていうのはいったいどういう事なのかなっていうのを考えてみるとですね、なかなか答えが出ないというかんじになるんですけども、それを考える代わりに、この映画が、僕にですね、ルート1という作品が、これこれこういう映画であるというふうに了解されていことっていうのがいくつか在ると思います。たいていこの映画について文献とか、例えばネットで検索とかをしてみますと、いろんな文章がアップされたりしていますけれども、ロバート・クレイマーという監督の『ルート1』という作品は、これこれこういう映画であるっていうような説明がいくつか典型的なものがありまして、そのいくつかのこと、今日は3つですけれども、その3つのルート1はこれこれこういう映画であるっていう了解事項というのに関して、もう一度問い直しをしてみて、それについて考えてみる事で、この映画の謎な感じというのを多少とも謎度を超えられるかなと思ってまして、むしろあがるかもしれないんですが。 (つづく)
by ex-po
| 2011-05-05 13:17
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